お弁当も大切な食事の一部です。
栄養バランスのいいお弁当を作るには、何に気をつければいいのか、悩むこともありますよね。
今回は、食事のバランスのとり方の目安と、食中毒の予防法、殺菌作用のある食材などをご紹介します。
栄養バランスのとり方
お弁当に限らず、普段から「 何をどのくらい食べたらいいんだろう 」と悩むことはありますよね。
厚生労働省と農林水産省で決められた、食事バランスのとり方についてご紹介します。
こちらを見て、食事の「 適量 」をイメージしてみてください。
食事バランスガイドとは
下のイラストは、1日にとるといい食事バランスの組み合わせイメージをわかりやすく示したものです。
健康で豊かな食生活の実現を目的に策定された「食生活指針」(平成12年3月)を具体的に行動に結びつけるものとして、平成17年6月に厚生労働省と農林水産省が決定しました。
この「食事バランスガイド」は、健康な方々の健康づくりを目的に作られたものです。糖尿病、高血圧などで医師または管理栄養士から食事指導を受けている方は、その指導に従ってください。
農林水産省「食事バランスガイド」
これをみると、1日にとる食事量の目安がわかりやすいですね。
お弁当の栄養バランス
食事バランスガイドを参考にして、バランスのいいお弁当の作り方を考えてみましょう。
主食>副菜>主菜
といったバランスになっていますね。
まずは主食。
主食はエネルギー源となる炭水化物が主成分の食品です。
ごはん、パン、パスタなどですね。
まず主食であるごはんなどを、お弁当箱の半分弱くらいに詰めます。
次に副菜です。
副菜は、体の調子を整える、ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれている食品です。
副菜は、1回の食事で2品以上取り入れるのが理想です。
2~3種類の野菜メインの副菜を、残りのスペースの2/3くらい詰めます。
最後に主菜です。
主菜とは、体を作るもととなる、たんぱく質や脂質などが含まれている、魚、肉、大豆製品、卵など。
肉や魚などを残りの1/3のスペースに詰めます。
お弁当箱のサイズ
一般的なお弁当箱の容量の目安です。
体質・体調・活動量などによって適量は変わります。
お弁当箱は、それぞれの生活スタイルに合わせて選びましょう。
幼児期 | 400ml |
学童期 | 500ml |
成人女性 | 500~600ml |
成人男性 | 800~900ml |
お弁当箱の容量の目安
お弁当の食中毒予防対策
お弁当は作ってから食べるまでに時間がありますよね。
食品は保管状況によって雑菌が繁殖しやすいので、注意が必要です。
容器の清潔さや食材の詰め方などに気をつけて、食中毒を予防しましょう。
温度管理が大切
食中毒を予防するためには、温度管理が大切です。
また、水分も傷みやすい原因になります。
気をつけたいポイントは以下の3点です
- 一番雑菌が繁殖しやすい温度は37℃( 体温くらいの温度が危険 )
- 熱いまま詰めてしまうと温度が下がりにくくなるので、冷ましてから詰めること
- 水分が多いと傷みやすいので、汁気はよくきること
容器の消毒
雑菌が繁殖しないようにするためには、容器を清潔にすることも大切です。
ふたにパッキンがついているときは、必ず外してよく洗い、よく乾かします。
水滴がついたままお弁当を詰めると、雑菌が繁殖しやすくなります。
清潔な布巾などでよく拭いて、水分が残らないようにしましょう。
食品についても大丈夫なタイプの除菌スプレーなどで拭くと、さらに安心ですね。
生野菜に注意!
レタスやミニトマトなどは、お弁当の彩にもなるので便利ですが、扱いには注意が必要です。
生野菜をお弁当に入れるときは、必ずほかの食材との温度の差がないようにしましょう。
温度差があると雑菌が繁殖しやすくなります。
気になる場合は、サラダを別容器に詰めると安心かも知れません。
ミニトマトは、ヘタの下に土や雑菌が残っていることがあります。
必ずヘタを取ってよく洗いましょう。
抗菌作用のある食材
食品のなかには、抗菌作用のあるものがあります。
お弁当の中に加えると安心かもしれません。
抗菌作用のある食品は、体にいいのもうれしいですよね。
酢
酢には殺菌効果があります。
天然の殺菌効果のある酢で、お弁当箱を拭くのもいいですね。
( アルミ製のお弁当箱は酢に弱いので注意しましょう )
酢を混ぜてご飯を炊くのもおすすめです。
お米1合に対して大さじ1/2くらいの米酢を入れて炊きましょう。
酢の味はほとんど残らずに、お米がつやつやに炊き上がりますよ。
梅干し
梅干しにも殺菌効果はあります。
ですが、梅干しと接している部分にしかその効果は働きません。
おすすめなのは、梅干しを炊き込んでしまう方法です。
ごまやちりめんじゃこ、ひじきなどを加えて一緒に炊くと、おいしい炊き込みご飯が作れますよ。
大葉
緑色が鮮やかで、さわやかな香りの大葉も、殺菌効果が期待できる食材です。
やはり大葉も、食品と触れている部分にしか効果を発揮できません。
主菜や副菜に大葉を加えて調理すると良いでしょう。
大葉入りナスの味噌炒めや、薄切り豚肉で大葉を巻いてフライにするのがおすすめです。
香辛料
唐辛子、わさび、しょうが、カレー粉、シナモンなどの香辛料にも、殺菌効果が期待できます。
香辛料は、ほんの少し料理に加えるだけでも、仕上がりが大きく変わります。
味のマンネリ打破にも役立つので、ぜひ工夫しながら取り入れてみましょう。
しょうが風味のイワシのかば焼きや、鶏むね肉のカレーピカタなどは、お弁当にピッタリですね。
まとめ
いかがでしたか?
今回はお弁当の栄養バランスや、食中毒予防法についてお伝えしました。
お弁当作りだけでなく、普段の料理をするときのヒントにもなると思います。
生活スタイルに合った栄養バランスを整えることは、とても大切なことです。
そして、食品を扱うときに注意したいのは衛生面。
どうしたら食中毒を防げるのか。
料理をする人なら必ず知っておきたい知識ですね。
除菌・殺菌のテクニックを知ったうえで、おいしく楽しく食事を楽しみましょう!